歯並び治療について
当院では、常勤の歯科医師(日本矯正歯科学会認定医)が矯正相談、矯正治療を行っております。
矯正医は、不正咬合についての相談を受けた場合、治療に先がけていろいろな検査を行ないます。それは単に口や歯の状態を見ただけでは診断がつかないからです。行う検査は、通常レントゲン写真、顔や歯の写真、上下の歯のかたをとること、いろいろな計測などです。その後、これらの資料を検討して治療の進め方、料金、治療期間、などをご説明いたします。
当院では精密な診断のため、歯科用CTを導入しております。
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不正咬合は、個々によって千差万別です。そのため、どのような症例もすぐに矯正治療を始めた方がよいというわけではありません。特に患者さんが小児の場合は、矯正医は治療を始める適当な時期を決定します。理由は、その方がより効果的な治療が行えるからです。このような場合は、定期診査のために3ヵ月か、6ヵ月おきに来院していただくだけで結構です。
しかし、一方できるだけ早く治療を始めた方がよく、長期間の矯正治療をしなければ効果のない場合もあります。
また、前の歯の乱れや一部の歯の不正だけの治療をして歯の生え変わりを待ち、しばらくして本格的な治療をするという2段構えの治療が望ましい場合もあります。
矯正装置をつけた本格的な治療が始まると、患者さんは月に1回、時には2回の来院が必要となってきます。いろいろの矯正装置がありますが、いずれにしても月に最低1回の調節はぜひ必要です。調節しない矯正装置は、ガソリンの切れた自動車と同じで、歯を動かす役には立ちません。
このように、矯正治療は人によってその期間はまちまちですが、本格的な矯正治療をする期間は2~3年、場合によっては7~8年とお考えください。このように治療に長期間を必要とする理由は、不正な関係にある上下のあごの成長発育の経路を正常な軌道にのせてやったり、歯の生え変わる時期におこってくる咬み合わせの不正を正常な方向に導いたりすることも矯正治療の重要な目的だからです。そして顎の骨の中に植っている歯を歯やそのまわりの部分に障害を与えないように徐々に移動させようとするので時間がかかるわけです。
矯正治療を行うにあたりご理解いただきたいこと
ここで矯正治療を進めるにあたって、ご理解いただきたいことがらがあります。それは、矯正治療のために永久歯を抜く場合があることです。歯の大きさと顎の骨の大きさが明らかに均合わず、通常の歯の数ではどうしても良い咬み合わせや調和のとれた顔かたちを得ることができない場合に抜歯が行われます。解かり易く、9人掛けの長椅子に10人の人が座ると、それぞれの人がどうしても窮屈になります。ゆったりと正しい姿勢で座るためにはやはり9人である必要があるのです。これが矯正治療における抜歯の目的です。つまり、それぞれの顎の大きさに合った理想的な歯の数に調整するとお考えください。歯の数を減らすことが、咬む力を弱めたり、体に害を及ぼすことは決してありません。歯を抜くとこは不愉快なことには違いありませんが、矯正治療を進めるうえでどうしても必要な場合があることをご了承ください。
さて、本格的な治療が終わって、望んだところに歯が移動し、顔や口元が改善されても矯正治療は終わりにはなりません。なぜならば、一度動かされた歯や顎は、“あともどり”をする傾向があるからです。木を植えた後、根が完全にしっかりするまで、“ささえ”が必要なように、動かされた歯が新しい場所に落ち着くまで矯正医は観察を続けなければなりません。また、患者さんはこの期間も簡単な装置をつけることが必要です。これは矯正治療で歯を動かすことと同じ位重要なことなのです。担当医の指示通りに装置を使用しないと、長い期間かけて治療したことがまったく無駄になってしまうことがあります。ただし、この期間の通院はあまりひんぱんではありません。
これが一連の矯正治療の進め方です。どうぞ矯正治療の目的と治療の進め方をよく理解してください。長い治療期間はそれだけあなたの健康を保証しているわけです。
歯科医師による歯並び相談
当院では、豊富な矯正歯科治療経験を有する歯科医師が、無料で矯正相談を行っております。
「歯並びが気になある」「どんな治療でどれくらいの期間がかかるのか知りたい」「自分の歯並びは治すのにいくらくらいかかるのだろう」「人にきづかれないでこっそり歯並びを治したい」など、様々なお悩みのご相談を行っております。
歯並び治療に少しでも不安を興味のある方はお気軽にご相談にいらしてください。
治療期間と通院回数について
症例によりますが、治療期間2~3年間、通院回数24~36回程度です。
当院の矯正治療料金
矯正歯科治療は公的健康保険の適用外の自費診療(自由診療)となります。
成人矯正の一般的な表側からの治療の場合、装置・技術料はおおよそ55万円(税込)になります。矯正治療の良さを知ってもらいたい思いから、できるだけ患者様にご負担をかけないような料金設定でご提供しております。詳細は相談時にお尋ね下さい。
※一般的な治療費は以下のようになります。
矯正相談、カウンセリング | 無料(要予約) | |
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矯正検査、診断料 | 38,500円 ※お口の型、かみ合わせのチェック、レントゲン検査等、2~3回で実施いたします。 |
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矯正治療費 | 通常治療 | 440,000~660,000円 (一般的な症状の場合 550,000円) |
MTM (部分矯正) |
110,000円~ | |
舌側矯正 (裏側) |
935,000円~ (裏側からのリンガルブラケット) |
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矯正チェック料 | 3,300円/月 (リンガルブラケットの場合)4,400円/月 |
※税込み価格となります。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2 週間で慣れてきます。
- 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらに、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。
また、歯が動くと隠れていたむし歯があることが判明することもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
- 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。
- 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
- 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
- あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
- 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
矯正治療 Q&A
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Q 歯並びが悪いとどういう影響がありますか?A
不正咬合(悪い歯並び)の状態や程度によりその影響は異なります。
a 虫歯や歯肉炎、歯周病の原因となる
歯並びが悪いと歯をよく磨けない部分ができて、虫歯や歯肉の病気になりやすい。b 咀嚼能率が劣る
歯が正しく咬みあわないと食物がよく咬めないので、胃や腸の負担が大きくなり健康のためにもよくありません。c 発音に影響を与える
出っ歯や受け口などの場合、正しくはっきりした発音がしづらいことがあります。d あごの骨の成長に影響を与える
成長期の子供では悪い歯並びを放っておくと、異常なあごの発育をする場合があります。e 心理的な負担を与える
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Q 矯正治療はいつ頃から開始したらいいのですか?A
不正咬合(悪い歯並び)の原因や状態、程度は個人によって全く異なっています。ですから、治療の開始時期も一定ではありません。たとえば上下のあごの骨に大きなズレがあるような受け口や出っ歯は、乳歯の時期から治療が必要となることがあります。気づいた時点でなるべく早くご相談されることをおすすめします。
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Q 矯正治療は大人になってもできますか?年齢制限はありますか?A
矯正治療は子供だけのものと思われがちですが、基本的には大人になってからでも可能です。したがってほとんど年齢制限はないといえるでしょう。
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Q 矯正治療の期間と費用はどのくらいですか?A
不正咬合の状態や年齢、難易度などによって期間や費用は異なります。部分的な歯の治療の場合は1~2年で治るものもありますが、乱杭歯など歯並び全体を治すものは2~3年を要し、その後、後戻りしないように保定する期間が必要です。また、成長発育に関連する治療(受け口や出っ歯など)は、時として7~8年もかかることがあり、気長な治療が要求されます。
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Q どのくらいの間隔で通院するのですか?A
装置が入ってからは、だいたい月に1回、多い時で2回ぐらいが普通です。予約日、予約時間を守ることは、早く治ることにつながりますので、必ず守って来院してください。
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Q 矯正治療中痛みはありますか?食事は普通にできますか?A
装置が入ってから2~3日は歯がういたような感じになり、食事の時に物を咬むと痛むこともありますが、4~5くらいで慣れその後は日常生活にほとんど影響はありません。しかし、固い食べ物や粘着性のあるガムやキャラメルなどは、装置を壊しやすいので分けてください。